1. 開催情報
2026/2/19(木)、本と文化コギトにて哲学対話を開催しました。時間は18:30〜20:30(開場18:00)。
参加者は10名(初参加6名/継続参加4名)でした。
※継続参加の方は、以前主催者が別会場で開催した哲学対話に参加してくださった方です。
2. 今日のテーマ
コギトの哲学対話では、事前にテーマを決めず、当日参加者のみなさんで話し合って、その日に話すテーマを決めています。
まずは参加者一人ずつが、最近気になっていることを言い合います。たとえば、
「みんなって誰?」
「恋愛感情をもって人を好きになる必要はあるの?」
「人はなぜ忘れていくのか?」
どの問いも魅力的なのですが、話しているうちに「あの問いと、この問い、つながっているね」と、問い同士が星座のように線で結ばれていく感じがあります。
そういったプロセスを経て、いくつかの問いに共通する「つながり」を中心に置いてみよう、となりました。
そして、今回のテーマは――
「人はなぜ、つながりを求めるのか?」です。
3. 対話の内容
まずは、この問いを出してくれた参加者の方に、別の参加者からこんな質問がありました。
「イメージしてる“つながり”って、『人』に関してだけかな?」
それに対して「人だけでなく、モノもですかね」という返答があり、そこから対話が始まりました。
「つながり」は目に見えるものではなく、本人が“感じているだけ”なのかもしれない――そんな言葉も出ました。
そこから、話はさまざまな方向に広がっていきます。
- 家族の一人がなかなか友人ができない。でも部屋の中で、映画や音楽とはつながれている。
- 大好きだった肉親が、今でも夢の中に出てきてくれる。夢を見た後、とても安心した気分になれる。
- とても大切な人が今でも自分の中にいる。見守ってくれているというより、自分と一体化しているような感覚。
- つらい記憶が鮮明に思い出せること。逆に、つらい時期の記憶がごっそりと抜けていること。
- SNSの関係がしんどい、という話。けれど逆に、あまり知らない人同士だからこそ自分をさらけ出せる、という話。
- 大好きだったゲームソフトがオンライン化されたときに、ぷつりとやめてしまった、という話。
人やモノとのつながりから、記憶や夢とのつながりへ。
自分ではコントロールできないのに、ふとした時に感情を揺さぶる――そんな「つながり」の記憶が、いくつも重なっていきました。
ここには書ききれませんが、対話の時間の中で、参加者のみなさんの言葉が触れ合ったり、共鳴したりしながら、あっという間に時間が来ました。
4. 対話のあと
後日、初参加だった方がコギトに来てくださり、こう言われました。
「哲学対話が終わってから、ずっといろいろな話を思い返しています」
その言葉を聞いて、私は思わずこう返しました。
「『哲学対話は、終わった時から始まる』と言う人もいます。僕も全く同じで、ずっと皆さんの話を思い返しています」
哲学対話には、人が胸に秘めた想いを、思わず話してしまう様な不思議な力があります。
終わった後も、思いがけず、誰かの言葉が蘇り、そのぬくもりに包まれることがあります。
今回参加して下さった皆さま、誠にありがとうございました。
少しずつ、ゆっくりと、誰かの言葉に耳を傾けるような文化が、この社会に育てばと願ってやみません。
また次回、哲学対話でお会いできたら嬉しいです。



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